11月13日の晩秋。
今年のきのこ狩りも終わりでしょうか。
葉が枯れ、落ち葉が目立ち始めた山林、なかなかきのこに遭遇することができません。
昼下がり、そろそろ帰ろうかと重い車に戻る途中、ムキタケの群生を発見しました。
採取したムキタケは早速、調理して夕食にいただきました。
ムキタケについて画像とともにまとめました。
ムキタケの特徴・見分け方
見分け方のポイント傘
- 淡黄褐色で扁平
- 表面は微細な毛に覆われている
- 暗色に縁取られることがある
- 肉厚で皮の下はゼラチン質で、皮をむきやすい
ムキタケの皮の下は本当にゼラチンのようにプルプルしていていますね。
見分け方のポイントひだ
- 傘とほぼ同色で密
- 暗色に縁取られることがある
見分け方のポイント 柄
- 柄は側生してほぼ欠く
ムキタケの別種「オソムキタケ」
写真は1週間後の11/20 に採取したオソムキタケです。
しかし、ムキタケにしては傘の色が黒っぽいですよね。
傘が黄褐色である本種の他に、「緑色型」とよばれてきたものが別種であることが2014年に示され。「オソムキタケ」という和名がつけられました。
オソムキタケの特徴 傘
オリ-ブ褐色~暗褐色、あるいは淡紫色~暗紫色、しばしば淡橙色を呈する。傘表面は微細な毛でおおわれ湿潤時粘性があり、表皮はむくと剥がれにくい。
オソムキタケの特徴 ひだ
白色~橙白色、密。
オソムキタケの特徴 柄
オソムキタケの柄の表面は白色綿毛状ではなく、緑色の細かい鱗片状であることも本種ムキタケとは異なっています。
ムキタケの発生時期と場所
発生時期
発生時期は春〜秋で9〜10月がピーク。
今回採取したムキタケは11月下旬ごろです。
標高1,000m前後の林中です。
発生場所
主にブナやミズナラの枯れ木や倒木に発生します。
今回、ムキタケは割と人目に付きやすい道近の枯れ木に発生していました。
オソムキタケは林奥の山川付近の倒木に発生していました。
樹皮の割れ目なども覗いてみ見ると良いかも知れませんね。
ムキタケとツキヨタケの違い
ムキタケと類似している毒キノコが「ツキヨタケ」で、誤食事例も多いようです。
写真がないので、厚生労働省の画像で比較してみました。
ツキヨタケの特徴 傘
- 褐色〜紫褐色で、扁平な扇形。
- 表面は放射状に暗色の鱗片が配列する。
ツキヨタケの特徴 ひだ
ひだは白色〜淡黄色で、やや密
ツキヨタケの特徴 柄
- 太く短い
- 表面は繊維状
- 少し盛り上がったつばがある
ムキタケとツキヨタケの見分けポイント
- 縦に裂くと断面の柄周辺に黒いシミがみられるものが多いが、ないものもある。
- 傘の皮を剝いたときにゼラチン質であるかが見分けのポイントです。
ムキタケの料理
大量にムキタケが採取できましたので早速調理してみました。
「山のフカヒレ」と呼ばれるだけあって、プルンとした食感です。
ムキタケの下処理
採取したムキタケは泥や草などをよく洗い落とします。
塩水に半日〜一晩漬けて、さっと茹でます。
ムキタケの天ぷら
きのことは思えないほどで繊維が感じられませんね。
油と一緒に口の中に入ると、とろけるような食感です。
ムキタケご飯
といだ米に調味料を入れて油揚げ人参などの具材と炊き込みます。
だしがよくでて深い味わいですね。
ムキタケ鍋
山のきのことえいばやっぱり鍋ですね。
ムキタケは淡白な味ですので、スープの味が際立ってとてもおいしいです。
ムキタケは淡白な味ですので、鍋や煮物、汁物、佃煮、塩漬けなどしっかり味をつけた料理に合いますね。
まとめ
ムキタケに出会いましたら、ぜひ食感を楽しんでください。
ただし、ツキヨタケと見間違えないよう、よく観察して食中毒を防ぎましょう。
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