誰もがシミやシワのないつややかな肌に憧れるのではないでしょうか。
美肌に良いとされるハーブは多数存在します。
今回紹介するハーブは紫色の美しい花が特徴の「コモンマロウ」(別名ウスベニアオイ、マロウブルーともいう)です。
ハーブティーにすると鮮やかなブルーから濃い紫色になり、様々な薬効効果があります。
メディカルハーブセラピスト、サプリメントアドバイザーである筆者がメディカルハーブ「コモンマロウ」の特徴や効能、健康や美肌に効果的なハーブティーの作り方についてお話します。
ハーブティーとして飲むだけではなく、ローションとしての使い方も紹介します。
コモンマロウの特徴
コモンマロウはマロウブルーとも呼び、和名はウスベニアオイです。
鮮やかな紫やピンクの花が観賞用としても人気のあるハーブです。
高さ1〜2mほどになり、初夏〜夏に濃紫色の筋が入るピンクから赤紫色の花を咲かせます。
直立してよく枝分かれする茎に、長さ6〜8cmで掌状の葉は浅裂しては柄をもちます。
のどや胃の粘膜を保護する働きがあるといわれ、せきがひどいときや胃炎などの症状の緩和が期待できます。
やや粘りのある葉にはビタミンが豊富に含まれ、茹でておひたしやソテーなどに使うことができます。
マロウの種類
代表種のコモンマロウの他に、葉が麝香に似た香りの「ムスクマロウ」、マシュマロの原料として知られている「マーシュマロウ」があります。
コモンマロウのエピソード
古代ギリシャやローマ時代から食用、薬草として使用されていたそうです。
中世になって重要な薬草としてさかんに栽培され、世界には1000種もの変種があるといわれています。
16世紀のヨーロッパの医師たちは、この薬草をとても信頼し「毎日このティーを飲むと、どんな病気もなだめることができる」と主張したといわれます。
花に熱湯を注ぐと鮮やかな青紫色のティーとなり、レモン汁を加えると赤紫色から薄い赤色に変化。
ガラスポットだと演出効果抜群なことから、「サプライズティー」と呼ばれています。
また、色の変化の様子が朝焼けの空に似ることから「夜明けのティザーヌ(ハーブティー)」とも呼ばれています。
★レモン汁を加えると・・・
\はちみつを入れるとさらにおいしくなりますよ/
コモンマロウの成分
葉 | タンニン、粘液質 |
花 | 粘液質、アントシアニジン、マルビン、マリボン |
コモンマロウの作用
- 鎮静作用
- 利尿作用
- 緩下作用
- 毒素排出作用
コモンマロウの効能
コモンマロウには次の3つの効能があります。
- 胃の粘膜を保護
- 喉の粘膜を保護して咳を和らげる
- 肌のシミ・ソバカスを抑えて美肌効果アップ期待
胃の粘膜を保護
胃の粘膜を保護する成分はコモンマロウに含まれる粘液質とタンニンです。
粘液質は体内の粘膜を覆い、粘膜を保護して傷ついた粘膜の修復を促す効果があります。
タンニンには収れん作用があり、粘液質と同じく胃腸の粘膜を保護する効果があります。
胃腸の粘膜を保護し、炎症を抑えることによって、胃炎などの症状の緩和が期待できます。
喉の粘膜を保護して咳を和らげる
粘液質が喉の粘膜を保護し、乾燥を防いで、喉の痛みや過敏性の咳を和らげます。
過敏性の咳は気道が過敏になっていることにより、ちょっとの環境の変化で気道に炎症が起こり、咳がでます。
例えば、冷たい空気、気温差、人混み、香水の香り、笑ったとき、会話、長電話などが刺激となり反応するのです。
気道過敏性を示す代表的な疾患は、気管支喘息と咳喘息があるといわれます。
筆者も以前、咳喘息を患ったことがありますが、特に感染症が原因ではありませんでした。
刺激によって、喉が敏感になり、数ヶ月も咳に悩まされることもあります。
コモンマロウのハーブティーで喉に潤すのも良いでしょう。
咳が長期間であったり、症状が改善されなかったりする場合は、専門医を受診することも大切です。
肌のシミ・ソバカスを抑えて美肌効果アップ期待
紫外線にさらされると活性酸素が生じ、肌は酸化しやすい状態となります。
肌が酸化すると、シミやしわ、たるみなどのトラブルの原因となります。
肌の酸化を防ぐには、肌トラブルに関わる紫外線対策が必要です。
また、過度な運動やストレス、睡眠、喫煙など、生活習慣を見直すことが大切です。
酸化を防ぐ食べ物としては「抗酸化物質」を積極的に摂取することです。
コモンマロウには美肌効果が期待できる成分が2つあります。
それは、「アントシアニン」と「タンニン」です。
コモンマロウの美しい紫色はアントシアニジン、マルビンなどの「アントシアニン」という色素によるものです。
アントシアニンは血管保護作用や抗酸化作用があります。
タンニンには収れん作用がありますので、肌をひきしめ、しわやたるみの改善が期待できます。
では、次に、美容や身体に効果的なコモンマロウのブレンドハーブティーを紹介します。
コモンマロウハーブティーの作り方
胃や喉の粘膜を保護し、抗炎症作用、抗酸化作用があるコモンマロウは健康や美容に効能が期待できます。
コモンマロウのみのハーブティーでも良いですが、ハーブはブレンドすることによって更に相乗効果が期待できます。
コモンマロウのブレンドハーブティー〜風邪の症状を和らげる
★ブレンドハーブ:コモンマロウ、セージ、ジャーマンカモミール
呼吸器系に働きかけるコモンマロウに、殺菌・抗菌作用のあるセージと炎症を抑え、体を温めるジャーマンカモミールのブレンドは喉の痛みや鼻水を抑える効果が期待できます。
セージはやや苦味のあるハーブですが、口当たりの良いジャーマンカモミールをブレンドすることで飲みやすくなります。
コモンマロウのブレンドハーブティー〜美肌効果アップ
★ブレンドハーブ:コモンマロウ、ローズ、ローズヒップ
抗酸化物質の一つといえるビタミンCを含むローズヒップや、シミの原因である便秘に効果的なローズを一緒にブレンドします。
特にシミやソバカスが多い方はコモンマロウの代わりにマーシュマロウが効果的です。
コモンマロウを使った美肌ローション
血行促進作用のあるハイビスカスは老廃物の排出を促します。
ハーブの女王とも呼ばれるラベンダーは精油成分に抗炎症作用があります。皮膚の炎症を抑えてくれますので、日焼け後のケアに有効です。
コモンマロウやローズとブレンドすることで、さらに相乗効果が期待できます。
ハーブローションは一度に大量に作らずにこまめに作りましょう。
冷蔵庫に保管し1周間から10日ぐらいで使い切って下さい。
まとめ
ハーブは古くから薬用としても利用されてきました。
ハーブのもつエネルギーが人間の自然治癒力を促します。
今回はメディカルハーブ「コモンマロウ」を紹介しました。
コモンマロウには次の3つの効能がありましたね。
- 胃の粘膜を保護し、胃炎を抑える
- 喉の粘膜を保護し、咳を和らげる
- 抗酸化作用、抗炎症作用、収れん作用による美肌効果
ぜひ、暮らしの中でコモンマロウを活用して、美容や健康に役立てましょう。
コモンマロウは乾燥ハーブとして、ハーブ専門店などで購入が可能です。
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筆者も愛用している「プラスハーブ」のドライハーブです。
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美しいお花ですので、自分で育ててみるのも良いですよね。
コモンマロウの幼苗は移植を嫌いますので、種子から育てます。
自分で大切に育てたハーブを使いこなすことができればもっと楽しみが広がりますよ。
ハーブは病気を治すための万能薬ではなく、心身の調子を整えるものです。
ハーブの薬効効果は、個人差があり、年齢、性別、体格などで異なります。
何らかの疾患や薬を服用中におけるハーブの使用については必ずかかりつけの医師に確認の上、慎重に判断して下さい。
また、妊娠中の方の使用については、安全性の十分なデータがないため、使用しない、あるいは控えたほうが無難です。
参照:ハーブのすべてがわかる事典 著 ジャパンハーブサエティー
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