子どもがすくすく成長する姿はうれしいものです。
しかし、身長の伸びが小さかったり、体重が増えなかったりすると、ちゃんと成長しているか心配になりますよね。
「何か病気があるのかな?」、「食事が足りないのかな?」などと、あれこれ悩むものです。
筆者である私もその一人です。
管理栄養士であり、小学3年生の息子をもつ母でもあります。
「子どもの体重が増えない」のは、食が細いだけではなく、食行動にも原因が。
この記事では、体重が増えない原因となる食行動とその対策についてまとめました。
体重が増えていても安心できない?
「身長・体重成長曲線」には「パーセンタイル値」が示されています。
パーセンタイル値とはある集団を均等に100等分して、その何番目にあたるかということを意味しています。3〜97パーセントタイルを正常範囲としています。
我が子の場合、少しやせぎみではありますが、体重は増えていますし、パーセントタイル値も正常範囲なので私は特に気にしませんでした。
しかし、よく見るとこのパーセンタイル値がわずかではありますが下がっているではありませんか。
つまり、体重は増えていても、体重の増えが小さいということなのです。
とはいってもまだ小学低学年、これから成長するでしょう。
と思い直すもの、どうしても不安が消えません。
そこで、食生活を見直してみました。
子供の体重が増えないのはある食行動が原因?
子どもは成長に応じて体格が大きくなりますので食事も増やしていく必要があります。
また、運動量の多い子どもはエネルギーが不足しないよう食事量に配慮をしなければなりません。
ということは体重を増やすには食べる量を増やせば良いということになりますが、食が細かったり、偏食があったりすると、いきなりたくさんは食べられませんよね。
しかし、ある食行動を改善しますと、食べられる量が増える場合もあります。
私が悩んだ我が子の食行動は・・、
- 食事に集中できない
- 食事に時間がかかる
といった内容ですが、お子さんで思い当たる人もいるのではないでしょうか。
上記の2つについて、対策を考えてみました。
食事に集中できない原因とは?
食事に集中できない原因と思われる行動をあげてみますと、
- テレビを見る
- 食事中に席を離れる
という行動がみられました。
言葉で「食事に集中して!」と言うだけは効果がありません。
食事に集中するためにやった3つの対策
対策1:食事中にテレビを消すのは当然?
食事中にテレビを消す理由は、家族との会話や食事に集中できないなどが言われています。
テレビは楽しい話題などを与えてくれますが、食事の手が止まってしまうのは困ります。
大人はテレビを見ながら会話したり、食べたりすることができても、子どもは同時に複数のことをやるのは難しいでしょう。
我が家の場合は、「食事中はテレビを消す」が1択でした。
とにかく食事に集中できる環境であることが大切ですね。
対策2:食事開始の合図「いただきます」の挨拶が重要
食事中に席を離れてしまうのは、食事の時間であるという認識が足りないのではないかと気付きました。
例えば、あなたが勉強や掃除をしていたとします。何か気になると途端に集中がきれてしまい、別のことをやってしまう経験はありませんか?
そう、それは始まりと終わりの区切りがないからです。なんとなく始めてだらだら続けてしまうということなのです。
つまり、食事では最初の「いただきます」と終わりの「いただきました」がなかったのです。
「いただきます」の挨拶がないことによって、食事の時間であるという認識が薄かったのかも知れません。
対策3:大人も食事中に席を離れないことを意識する
「いただきます」の挨拶は一緒に食べる人とそろって言うことが大切です。
私は料理したあとの片付けを済ましてから食卓についていました。
しかし、それが子どもにとって「食事中に席を離れている」ととらえてしまうのでは?
私の姿をみて、「ママもやっているから」という思いから、習慣的に食事中に席を離れてしまったのかも知れません。
食事に時間がかかる原因とは?
食事に時間がかかる原因について、
- 姿勢が崩れる
- 遊んでしまう、他のことに気が取られる
ということがあげられます。
食事の時間が短縮できた3つの対策
対策4:食事に時間がかかるのは椅子が合っていないかも?
我が子は食事中によく姿勢を崩すことがありました。
それは、大人用の椅子が合っていなかったことが原因でした。
そのため、食事が食べづらい3つの現象が起きていたのです。
- 茶碗を持って食べることが困難
- 膝関節が直角になっていない
- 座る面が広すぎて猫背になりやすい
高さが調節できる背もたれ付きマットと床にしっかり足が着くよう台を設置しました。背もたれ付きにしたことで深く座っても腰が立つようにしたのです。
足が床に着いていないと、噛む力も弱くなるといわれています。
食事に時間がかかる場合、食べやすい姿勢であるかチェックすることも大切ですね。
対策5:体重を増やすために食事を減らしてみた?
食事中に食べ物をいじっていたり、他のことに気を取られてりして食が進まないことはありませんか。
その原因は食が細いことによる満腹のサインかも知れません。
そこで、1回の食事量を子どもが食べられる量に減らしてみることにしました。
しかし、それでは「体重が増えない」ことの解決にはならないですよね。
そこで、1回の食事量を減らしても、全体の食事量は減らないある方法があります。
それは、「間食」です。
夕食前に間食を与えても良い?
夕方、帰宅すると、お子さんが「お腹がすいた!」と食べ物を要求することはありませんか?
たしかに、学童期において間食は、不足するエネルギーや栄養を補うためにも必要でしょう。
しかし、夕食前の間食は夕食に影響するのではないか心配になりますよね。
実は夕食前の間食には、夕食を分割するという役割があるのです。
どんな間食なら良い?
夕食に影響しないためには2つの工夫が必要です。
- すぐ与えられて子どもが食べやすいもの
- 満腹にならないよう軽めの量
間食に手間をかけてしまっては、夕食が遅くなってしまいます。
待っている間に間食を食べすぎてしまい、夕食にも影響するでしょう。
また、あくまで食事の一部としておにぎりやバナナ、芋類、チーズ、ソーセージ、豆乳、枝豆などの炭水化物やたんぱく質を含むものが中心です。
但し、スナック菓子や甘いものはおすすめできません。
それらは食事の代わりにはなりません。
間食の内容に気をつけて、上手に栄養補給することは子どもの成長にとっても重要です。
我が家では間食の分だけ夕食の量を減らすことによって、食事時間の短縮ができましたよ。
対策6:食が細い子の食欲スイッチを知る
食が細くて食事に時間がかかるといっても、好きな食べものは食べ終わるのが早いなんてことはありませんか?
例えば、我が子はご飯よりも麺類や、お寿司、チェーン店のお弁当の方がよく食べます。
少しショックではありまますが、好きな食べ物があることは良いことです。
それは食べ物に興味があるということですから。
「食への興味」から「食事は大切」へと発展し、将来、健全な食を営むきっかけなることに期待できます。
ときには、子どもの好きなメニュを取り入れて見るのも良いかも知れません。
いつもより早く食べることができれば、達成感も得られて自己肯定感をもつことにも繋がるでしょう。
お子さんの食欲のスイッチを知って楽しい食事時間を過ごしたいですね。
まとめ
お子さんの食事で、「食が細いことに悩んでいる」、「食事に集中できない」、「食事に時間がかかる」ことから「子どもの体重が増えない」ことについての6つの対策を以下にまとめました。
- テレビを消して食事に集中できるよう環境を
- 食事開始の合図「いただきます」の挨拶が大切
- 大人も食事中に席を離れないことを意識し、食事時間を一緒に
- 食べやすい姿勢であるかチェックする
- 間食を上手に利用する
- 食が細い子の食欲スイッチを知る
この記事は筆者の体験に基づいて書かれたものです。
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