仕事や何らかの理由で食事と食事の時間が空いてしまうと、空腹で食欲が抑えられなくなることがありますよね。
食欲が抑えられない理由は食事の間隔だけではなく、他にもさまざまな理由があります。
食欲が抑えられない理由についてはこちらの記事をごらんください。
甘いものがやめられないのはなぜ?食欲を抑える方法は食習慣にある。
食欲は生命にとって重要な感覚なのです。
しかし、空腹を我慢することは辛いこと。
かといって、食欲のままに食べてしまうと、罪悪感を抱くことになるでしょう。
カロリーを気にしないで空腹が満たされると嬉しいですよね。
そこで、管理栄養士である筆者が選んだ、食欲が抑えられないときのおすすめおやつを紹介します。
ダイエット中でも安心、低カロリーおやつの選び方
管理栄養士が肥満にならないためのおやつの選び方について3つのポイントをお話します。
ポイント1 砂糖は入ってないものを選ぶ
「甘いものを食べ過ぎると太る」といわれるのは、「砂糖」が含まれるからです。
砂糖は体内で「ブドウ糖」と「果糖」に分解され、エネルギーとなります。
しかし、余分な糖分は脂肪として体に蓄積し、肥満の原因となります。
しかし、甘いものを食べすぎて、「ブドウ糖」が血液中に増えると、高血糖状態となり、糖尿病や脂肪を蓄積しやすい状態にするのです。
ブドウ糖や砂糖などは「遊離糖類」といわれ、世界保健機関(WHO)のガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」で減らすよう勧められているほどです。
ダイエット中のおやつは砂糖を控えたものを選ぶのが肥満予防に良いといえますね。
ポイント2 食事の一部になるものを
そもそも、おやつは必要なのでしょうか。
3回の食事で必要な栄養量が摂れない乳幼児はおやつが重要となります。
ただし、おやつは何でも良いというわけではありません。
おやつは不足する栄養を補うための「食事の一部」とします。
成人では、3回の食事で必要な栄養量が摂れていれば、おやつは必要ありません。
3回の食事では必要な栄養量が摂れない場合、例えば、食事と食事の間隔が長い時や1回の食事量が十分摂れないなど何らかの理由でおやつが必要な場合もあるでしょう。
しかし、成人でも乳幼児と同じく、おやつは「食事の一部」であることは変わりません。
食欲が抑えられずに、甘いものを食べてしまうと、糖分の摂りすぎで、肥満を招くことになるのです。
甘いおやつは、食事とは別であると考えることが大切です。
どうしても甘いおやつが食べたいときは、自分へのご褒美として、少しだけ食べるくらいが良いですね。
ポイント3 カロリーはどのくらい?栄養成分表示をチェックしてみよう
市販品おやつを選ぶときは裏の栄養成分表示を確認することが大切です。
栄養成分表示をチェックすることで、ダイエット中のおやつに向いているかどうかがわかるからです。
栄養成分表示でチェックする項目は次の3つです。
- エネルギー
- 脂質
- 炭水化物
ひとつひとつお話しします。
エネルギー
1日に必要なエネルギーは、体格や活動量によって決まります。
1日に食べた量が必要量よりも多ければカロリーオーバーとなって肥満となります。少なければ、エネルギー不足となります。
「日本人の食事摂取基準2020」では、性別や年齢、体格、活動量によって、推定必要エネルギーが示されています。
例えば、30~49歳、女性、身体活動レベルI(低い)では1750kcalです。
身体活動レベルIはデスクワークが中心で、徒歩や買い物、家事が1時間くらいの活動です。
推定エネルギ必要量を算出するための参照身体重は53kgとなっていますので、これよりも体格が小さい場合は、推定エネルギー必要量も低くなる可能性があります。
おやつは3回の食事のカロリーを考えて選ぶ必要があります。
高カロリーなおやつを食べてしまいうと、食事が食べられなくなります。
食事が減ってしまうと、ビタミンやミネラルなど他の栄養素が不足する事態になるのです。
脂質
脂質あらゆる食品に含まれていて、エネルギー源や体の構成成分として不可欠です。
脂質を多く含む食品は、バターや植物油などの油脂、肉類、魚介類、乳製品、種実類などがあります。
おやつで特に注意が必要なのは加工の際に加えられる油脂類です。
油脂を多く含むおやつは、バタークッキーや、ケーキ、パイ、揚げせんべい、スナック菓子などが代表ですね。
脂質は炭水化物やタンパク質よりもエネルギー量が高いため、少量でも高カロリーになります。
油脂類は重量の100%が脂質のため、摂った分のほとんどがエネルギーとなります。
牛乳とバター、植物油のカロリーと脂質量を比べてみましょう。
食品(100g中) | エネルギー(kcal) | 脂質(g) |
牛乳 | 67 | 3.8 |
バター | 745 | 81 |
植物油 | 921 | 100 |
油脂類が他の食品の脂質に比べて、脂質やカロリーが高いことがわかりますね。
炭水化物
炭水化物は、ご飯や、パン、麺などの主食、砂糖などに含まれていて、エネルギー源としての役割があります。
私たちは、毎食、ごはんやパンなどの主食を食べます。
つまり、エネルギーの多くを炭水化物から得ているのです。
栄養成分表示の炭水化物量が高ければ、カロリーも高くなります。
では、なぜ炭水化物に注意しなければならないのでしょうか。
それは、砂糖です。
砂糖などの「遊離糖類」については控えた方がよういことはお話ししましたね。
砂糖が増えると、炭水化物の量も高くなるのです。
砂糖と炭水化物を含む食品の成分を比べてみました。
食品(100g中) | エネルギー(kcal) | 炭水化物(g) |
上白糖 | 384 | 99.3 |
はちみつ | 303 | 81.9 |
精白米(めし) | 115 | 26.4 |
食パン | 260 | 46.4 |
ジャガイモ | 74 | 16.9 |
砂糖やはちみつは他の食品に比べて、カロリーや炭水化物が高いことがわかります。
表の精白米や食パン、ジャガイモには炭水化物以外に水分や他の栄養素が含まれるからです。
砂糖はほとんどが炭水化物ということです。
管理栄養士が選んだ低カロリーおやつはこれ!
では、「実際に何を食べたら良いのでしょうか。
管理栄養士である筆者が、おすすめの低カロリーおやつを紹介します。
ごはん、イモ類
ごはんやイモ類は主食として食事には欠かせない食品です。
炭水化物を主成分としますが、砂糖よりもカロリーが低いのです。
また、イモ類は食物繊維を豊富に含むものが多く、腹持ちも良いでしょう。
エネルギーが不足すると、甘いものが欲しくなりますよね。
食事と食事の間隔が空いてしまうなどで、食欲が抑えられないときは、甘いものではなく、ごはんやイモ類がおすすめです。
ただし、ごはんやイモ類はあくまで「食事の一部」です。
おやつで食べた時は、食事で調節しましょう。
干し芋は手軽に食べられて便利ですが、糖分が濃縮されていて、食べ過ぎると高カロリーになってしまいます。
ナッツ
ナッツは種実類の仲間で、栄養価も高く、取り入れたい食品の一つです。
ナッツの主な成分は脂質ですが、アーモンドやカシューナッツ、落花生、ピスタチオ、くるみなどはたんぱく質も多く含みます。
ピスタチオ5〜6粒
エネルギー 18kcal 、脂質 1.7g
そこで、気になるのが脂質の量です。
脂質が多いとカロリーも高くなることはお話ししましたね。
ではなぜ、ナッツはダイエットおやつに向いているのでしょうか。
それは、ナッツに含まれる脂質の種類が関係します。
ナッツに含まれる脂肪酸は「オレイン酸」や「リノール酸」などです。
オレイン酸やリノール酸は不飽和脂肪酸のなかまで、肉類に油に多い飽和脂肪酸に比べてコレステロールや中性脂肪が蓄積しにくいのです。
また、ナッツは食物繊維や、ミネラルも豊富ですので、健康維持にはぜひ摂りたい食品ですね。
体に良い脂質とはいっても、食べ過ぎれば、カロリーオーバーとなって、肥満を招きます。
ナッツなどの種実はI日に数グラム程度が適量でしょう。
おすすめおやつ
フィッシュアーモンドは子供のおやつとして知られていますが、大人の低カロリーおやつにもおすすめです。
アーモンドはナッツの一種で、含まれている脂肪酸は肥満になりにくいことは前にお話ししましたね。
小魚はたんぱく質やカルシウムを含み、魚介類はI日の食事に取り入れたい食品の一つです。
海藻のおやつ
昆布やわかめ、海苔などの海藻類はおやつに加工されておつまみとしても馴染みがありますね。
海藻類の特徴は低カロリーだけではなく、ダイエットにうれしい食物繊維が豊富なことです。
食物繊維の他にミネラルやビタミンも摂れるので、おやつで手軽に補給できるのがうれしいですね。
しかし、食べ過ぎると塩分も摂りすぎてしまうので、注意しましょう。
おすすめおやつ
あじわい昆布(マツキヨ)
1袋(11g) 23kcal
果物
甘いものが欲しいときは、果物を食べましょう。
果物が甘く感じるのは糖分によるものです。
果物に含まれる糖分のうち「果糖」は砂糖よりも甘味度が高いのです。
果物がダイエットおやつにおすすめなのは甘い菓子類よりもカロリーが低いからです。
果物と菓子類のカロリーを比較しました。
食品(目安量) | カロリー(kcal) |
みかん1個 | 43 |
りんご1/2 | 61 |
キウイフルーツ1個 | 42 |
いちご1粒 | 5 |
バナナ1本 | 137 |
ショートケーキ1個 | 228 |
シュークリーム1個 | 136 |
クッキー1枚(8g) | 37 |
ミルクチョコレート1枚(50g) | 279 |
キャラメル1粒(5g) | 21 |
菓子類の方が少量でも高カロリーですね。
果物はほとんどが水分のため、含まれる糖分が菓子類よりも少ないのです。
また、果物は糖分以外に食物繊維やビタミンなどの栄養素も摂れます。
しかし、食べ過ぎは禁物です。
果物に含まれる果糖は脂肪になりやすいため、肥満の原因となります。
平成17年、厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」によると、おおい日に食べる果物の量は、おおよそ200gです。
ドライフルーツは、乾燥されているので手軽に食べられて便利ですが、糖分が濃縮されていますので、食べすぎないようにしましょう。
また、砂糖が添加されていないものをおすすめします。
乳製品
乳製品は不足しがちなカルシウム源であるため、牛乳なら1日1本(200cc)を目安として摂取することが推奨されています。
同時にたんぱく質も摂れるので、ダイエットにはおすすめのおやつといえます。
牛乳が苦手な人はチーズやヨーグルトでも良いでしょう。
プロセスチーズ1本(10g)33kcal
ただし、加糖ヨーグルトや砂糖入りの乳酸菌飲料は糖質が増えて、カロリーも高くなりますのでおすすめできません。
カッテージチーズなら、低脂肪でさらに低カロリーですよ。
ハーブティー
ハーブはメディカルハーブとして、身体の不調や病気の予防などに活用していく自然療法の一つとして注目されています。
ハーブティーはカロリーがなく、香りが楽しめるのが特徴です。香り高いリラックス効果のあるハーブティーでティータイムを過ごすのも良いですね。
メディカルハーブセラピストである筆者が、食欲を抑えたいときに飲みたいハーブティーを選びました。
ジャーマンカモミール
「大地のリンゴ」と呼ばれているカモミールは、甘酸っぱいりんごのような香りで、子供からお年寄りまで安心して飲めるハーブティーです。
不安やうつ、不眠、片頭痛、消化不良、肌荒れ、便秘などに効果が期待できます。キク科アレルギーの人は使用量に注意しましょう。
ジャーマンカモミールの効能についてはこちらの記事を参考にしてください。
ジャーマンカモミールの効能。お肌と安眠に効果的、飲み方&使い方
レモンバーム
レモンのような香りですが、酸味はなく、さっぱりとしています。
フレッシュの葉の方がより香りが楽しめます。
香りには鎮静作用がありますので、リラックス効果が期待できるでしょう。
ミント
ハーブティーとしては、刺激的な香りのペパーミントや甘味のあるスペアミントがあります。
清涼感のある香りで、吐き気や胃もたれ、消化不良などの症状の緩和が期待できます。
さわやかな味わいで、気分もリフレッシュできるでしょう。
ペパーミントの効能についてはこちらの記事を参考にしてください。
ペパーミント効果で胃腸元気!おすすめブレンドハーブティーの飲み方
機能性表示食品のコーヒーゼリー「美JELLY Premium」
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「ビジェリープレミアム」のレビュー記事はこちらをご覧ください。
低カロリーおやつにおすすめ!「ビジェリープレミアム」。肌にもうれしい効能がある?
まとめ、低カロリーおやつで罪悪感ゼロ!
ダイエット中でも安心できる、低カロリーおやつの選び方のポイントは3つです。
- 砂糖は入ってないものを選ぶ
- 食事の一部になるものを
- 栄養成分表示をチェック
栄養成分表示はカロリーと、脂質、炭水化物がチェックポイントです。
食欲が抑えられないとき、管理栄養士が選んだ低カロリーおやつについては、必要な栄養素だけではなく、健康維持や気分転換、美容に期待のあるおやつも紹介しています。
ぜひ、罪悪感ゼロの低カロリーおやつで、ホット一息ついてはいかがでしょうか。
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